電気抵抗器のしくみ
電気抵抗器の働き
電流の流れを妨げる働きをする電気抵抗を得る目的でつくられたものを、電気抵抗器、たんに抵抗器といい、電気回路に流れる電流を制限した り、調整するのに用いられます。第1図(a)のように、12ボルトの電池に3オームの抵抗器をつなぐと、電流計は4アンペアを指示します。また(b)のよ うに、6オームの抵抗器では、2アンペアに減少します。
このように、いろいろな抵抗値をもつ抵抗器を電気回路につなぐことによって、電池の起電力が同じでも、その回路に流れる電流の大きさを適宜、加減し調整することができます。
巻線形抵抗器のしくみ
巻線形抵抗器とは、第2図のように、磁器ボビンにニクロム線、マンガニン線などの金属抵抗線を巻きつけ、さらに電流を導くための端子を取りつけ、その上にほうろう質その他の耐熱被覆を絶縁保護として施した抵抗器をいい、比較的大きな電流が流れる回路に用いられます。
炭素皮膜抵抗器とは、第3図のように磁器棒の表面に、高温度、高真空の中で熱分解により密着固定させた純粋な炭素皮膜を抵抗体として、その磁器棒の両端には、キャップとの接触をよくするための銀皮膜を焼きつけます。そして、炭素皮膜には、ラセン状に溝を切って、必要な抵抗値を得たあと、両端にリード線のついたキャップを固定させ、表面に保護塗装を施したものをいい、電子回路など、比較的小さな電流が流れる回路に用いられます。