低濃度PCBの取り扱いについて
PCB(ポリ塩化ビフェニル)を使用した電気機器等は、使用を終えた後も、長期間の保管を余儀なくされてきましたが、平成13年にPCB特別措置法が制定されたことにより、日本環境安全事業株式会社(JESCO)が全国5か所に処理施設を設置、全国で保管されているPCB廃棄物の処理が行われるようになりました。
北海道では室蘭市に処理施設が設置され、平成20年5月から北海道及び15県に保管されているPCB廃棄物の処理が行われており、平成25年9月には安定器、小型電気機器、感圧複写紙などの処理もスタートしました。
高濃度PCB廃棄物の処分期間に関しては、変圧器・コンデンサーが2022年3月31日まで、安定器、汚損物等は、2023年3月31日までに処分するよう、「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」により定められています。
一方、PCBを使用していないとされる電気機器等から低濃度のPCBが検出されるものがあることが平成14年に判明しました。このため、国は使用を終えた電気機器等の取り扱いとして、使用していた事業者に対し、メーカーや一般社団法人日本電機工業会などの関係団体から提供されるPCBに関する情報に注意するとともに、必要に応じメーカーの不含証明を取得するか、PCB汚染の可能性がある場合には絶縁油中のPCB濃度の測定を行いPCB濃度が0.5mg/kgを超える場合は、国が認定する処理施設での処理が開始されるまでは、PCB廃棄物として適正に保管することを求めています。
低濃度PCB廃棄物の処分期間に関しては、2027年3月31日までに処分するよう定められています。
低濃度PCB廃棄物に関するよくあるご質問(FAQ)
このページでは、お客さまから多く寄せられた質問を掲載しています。
質問をクリックすると下に回答が表示されます。
使用中の電気機器等についても低濃度のPCBが含まれている可能性があるとのことですが、使用中の電気機器等について確認のための調査を行う必要がありますか?
環境省のPCB廃棄物処理基本計画によれば、「低濃度のPCBによって汚染された又はその可能性がある電気機器等を使用している事業者は、その使用を終え、電気工作物を廃止した場合には、電気機器等を製造した者及び一般社団法人日本電機工業会、一般社団法人日本電線工業会等の関係団体から提供されるPCB汚染の可能性に関する情報に注意するとともに、必要に応じて、当該電気機器等を製造した者に対してPCB汚染の可能性の有無について確認するものとする。
また、当該電気機器等を製造した者からの情報により、当該電気機器等にPCB汚染の可能性がある場合には、速やかに絶縁油中のPCB濃度を測定する等の適切な方法により、PCBにより汚染されているかどうかを確認するものとする。」とされています。
したがって、使用中の電気機器等について直ちに調査を行うことを求めているものではありません。
<参考>http://www.env.go.jp/recycle/poly/guideline.html
使用を終えた電気機器等を産業廃棄物処理業者に引き取ってもらうことは可能でしょうか?
産業廃棄物処理業者が、電気機器等の処分を受託しようとする場合には、PCB混入の可能性の有無を確認することになっており、PCBの混入が確認された場合は処分を受託できないことになっています。
使用を終えた電気機器等の処分を産業廃棄物処理業者に委託する場合は、メーカーのPCB不含証明を取得しなくてはいけません。
PCB不含証明を取得できなかった場合は、PCB濃度の測定を実施し0.5mg/kg以下であることを確認する必要があります。
<参考>http://www.env.go.jp/recycle/waste/sp_contr/index.html
PCB濃度の分析を行っている機関を紹介してもらえないでしょうか?
使用を終えた電気機器等のPCB濃度が0.5mg/㎏を超えていることが判明した場合、どうすればよいのでしょうか?
PCB廃棄物保管開始届出書を提出した事業者が、遵守しなければいけないことは何でしょうか?
PCB廃棄物は、法令で定める「特別管理産業廃棄物保管基準」に基づき、適正に保管しなければなりません。その保管にあたっての方法、留意事項は次のとおりです。
◆PCB廃棄物の保管方法◆
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屋根のある建屋内で保管すること。
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保管場所の見やすい場所に、廃棄物の種類、管理者氏名、名称、連絡先を表示した掲示板を設置すること。
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飛散防止・流出防止・揮発防止のため、蓋つきの金属容器、受皿等で保管し、高温に晒され ないようにすること。また、地下浸透防止のため、ひび割れや継ぎ目のないコンクリート床上、樹脂コーティング床上で保管すること。
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紛失防止のため、PCB廃棄物以外の物と一緒に保管しないこと。
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腐食防止のため、温度・湿度の高いところは避け、雨漏りなどに注意すること。腐食により漏れが懸念される場合は、金属製容器に保管する等の流出防止措置すること。
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転倒防止のため、容器に収納したり、ロープで固定するなど容易に倒れないようにすること

<参考>http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/jss/sanpai_1/pcb/hokan.htm
この他、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法及びポリ塩化ビフェニル廃棄物に係る保管管理指導要領(北海道)に基づき以下の手続が必要となります。
◆毎年6月30日までに提出◆
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ポリ塩化ビフェニル廃棄物の保管及び処分状況等届出書
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PCB廃棄物の保管管理状況自主点検報告の写し
毎年、年2回以上自主点検を行い、報告を取りまとめ、上記①の届出書を一緒に写しを提出。
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保管している製品が特定できる写真及び保管の状況等を確認できる写真
◆必要が生じたときに提出◆
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ポリ塩化ビフェニル廃棄物の保管事業場の変更届出書
PCB廃棄物を保管している事業場を変更したときは、その日から10日以内に届出。
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承継届出書
PCB廃棄物の保管事業者の地位を承継したときには、その日から30日以内に届出。
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特別管理産業廃棄物管理責任者設置(変更・廃止)報告書
PCB廃棄物を含む特別管理産業廃棄物を排出(保管)する事業場については、廃棄物処理法により、特別管理産業廃棄物管理責任者を設置し、知事へ報告することが義務付けられています。管理責任者を変更又は廃止したときも同様です。
また、 PCB廃棄物の譲渡や譲り受けは法により禁止されています。別会社への一括集約や他人へ保管を依頼すること、また、建物ごと売却すること等は、譲渡にあたりますので注意が必要です。
<参考>http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/jss/sanpai_1/pcb/pcb1.html
メーカーからの情報提供や分析結果などにより、使用中の電気工作物に低濃度PCBが含有していることが判明した場合はどうすればよいのでしょうか?
低濃度PCB関係の問い合わせ先や手続き書類の提出先を教えてほしいのですが?
下記をご参照下さい。
お問い合せ先、手続き書類の提出先一覧
- PCB廃棄物に関する問合せ先、手続き書類の提出先は次のとおりです
- 北海道 総合振興局・振興局:保健環境部環境生活課
石狩 011-204-5823 渡島 0138-47-9437 檜山 0139-52-6492
後志 0136-23-1352 空知 0126-20-0041 上川 0166-46-5921
留萌 0164-42-8432 宗谷 0162-33-2921 オホーツク 0152-41-0629
胆振 0143-24-9576 日高 0146-22-9253 十勝 0155-27-8527
釧路 0154-43-9153 根室 0153-23-6821
- 札幌市:環境局環境事業部事業廃棄物課 011-211-2927
- 函館市:環境部環境保全対策室環境対策課 0138-51-0740
- 旭川市:環境部環境対策課 0166-25-6369
- 使用中の電気工作物に低濃度PCBが含有していることが判明した場合のお問い合せ先、手続き書類の提出先は次のとおりです。
- 低濃度PCB廃棄物の無害化処理に関するお問い合せ先は次のとおりです。
- JX金属苫小牧ケミカル株式会社 (営業部):0144-56-0231 (営業部直通):0144-56-2099
〒059-1372 苫小牧市字勇払152番地